お墓選びから建つまでの5つのステップ!新規で建てるときとお墓を移すとき
お墓を建てるというときは、「新しく建てる」と「今あるお墓を移す」という2つのパターンが考えられます。
新設の場合は墓地と墓石の両方を用意する必要がありますが、移設の場合は「元のお墓を撤去して墓石も新調する」ケースと、「墓石はそのまま使う」ケースが考えられます。
この記事では、新規でお墓が必要な人、移転させたい人それぞれに向けてお墓を建てる手順や注意点をわかりやすくまとめています。
こういった方にお役に立てるようまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。
お墓を引っ越し(改葬と言います)する場合には、まず最初に墓地管理者に相談をするところから始めましょう。
新しい墓地や現在の墓地での手続きや、元の墓石を撤去するという作業が必要になります。
お墓が建つまでの期間は、新設の場合は約半年、移設の場合は余裕をもって1年ほど見ておくといいでしょう。
(上記の工程にプラスして約6か月ほど)
それでは、お墓を建てるまでの手順を5つのステップに分けて説明します。
墓地には3種類あり、管理運営する団体によって以下のように分かれます。
それぞれ特徴は以下の通りです。
寺院墓地の特徴は、お寺や住職との関係が近いことにあります。
墓地に入るには檀家になる必要があり、お務めとして仏教行事の参加や、お布施や寄進といったお付き合いが必要になります。
家族にかわってお墓の管理や供養をきちんとしてもらえ、節目の法要もそのお寺で行えます。
分からないことはすぐ相談できますし、菩提寺として長くお付き合いできる安心感があります。
デメリットは費用が高めなこと、檀家づとめの負担が生じることです。
寺院墓地はお寺の格によって永代使用料(土地代)も変わり、石材店の指定があることがほとんどです。
また檀家になるということは、その寺院を物心両面で支えていく義務が生じます。
行事への参加やお布施、お寺の修繕や運営にかかる費用の寄進(寄付)が必要になります。
現代のライフスタイルではこのような密接なかかわりが難しくなりつつあるため、定額制で檀家制度のない「永代供養墓」を選ぶ人も増えています。
檀家としてのお務めが生じるため、お寺と家族ぐるみで長いお付き合いができることや、その土地に根付ける人にはおすすめです。
多くはその寺院の宗派に改宗する必要があるため、特定の宗教や宗派にこだわりがない人が向いています。
「宗派不問」の墓地は改宗することが前提で、戒名を新たにつける必要があったり、前の墓石が使えない場合がありますので注意しましょう。
他宗派のままで法要だけ他所のお坊さんに来てもらうのは実際には難しいので、改宗したくない場合は菩提寺から紹介してもらいましょう。
墓石のデザインや宗教不問など自由度が高く、費用も安いことから非常に人気があります。
申し込みには居住年数などの条件があり、募集は年1回で抽選で決定します。
墓地の永代使用料(土地代)も安く、石材店も自分で安いところを探せるのでコストを下げることができます。
デメリットは募集時期が年1回で抽選で、倍率が高いところでは20倍近くになるためなかなか入れないことです。
申込み条件は「市民であること」や、「現在遺骨があること」など自治体によって異なり、生前申込みができないこともあります。
無宗教、または特定の宗教があり仏教の墓地に入りたくない場合や、その土地に住民票がある外国籍の人にもおすすめです。
例えば、東京都立の霊園は募集に対して3〜22倍という激戦区です。
墓地によって募集時期もバラバラで、空きがなければ募集しないところも多いため、居住地域の役所に問い合わせたりホームページなどをチェックしましょう。
費用は公営墓地に比べて高いものの、最近では公園型やペットと入れる墓地などコンセプト型の墓地が登場しています。
宗教不問のところが多く、空きがあれば随時申し込みができ生前契約もできます。
立地や区画の広さなど、予算や都合に合わせて自由に選ぶことができます。
また送迎バスや休憩所など設備が充実しているところが多く、生前購入者の交流を積極的に行うところもあります。
デメリットは費用が高めなことと、運営元が破たんした場合は墓地がなくなる可能性があることです。
随時契約できるので、すぐにお墓が必要な人のほか一人暮らしで生前購入したい人にもおすすめです。
2009年の読売新聞では「民間業者が墓地運営のために寺の名義を借り、倒産する」というトラブル事例が取り上げられました。
石材店と提携するところも多く、改葬の場合は墓石の持ち込みができないこともあります。
信頼できる管理者かどうか、実際に足を運びスタッフや利用者と話をしてみることをおすすめします。
改葬は勝手に進めるとトラブルになる確率が高いので、必ず親族の同意を得てから墓地管理者に相談しましょう。
寺院墓地の場合は檀家をやめる際に高額な請求をされたり、住職が手続きに応じてくれないというトラブルが少なからず起きています。
お寺とのお付き合いは信頼関係の上に成り立っています。
これまでの感謝の気持ちを大切に改葬の必要性を伝え、いきなり決定事項だけを突きつけることのないよう気を付けましょう。
離檀料は元々仏教の教えにないもので定めないお寺も多いですが、これまでお世話になった気持ちをお布施という形でお渡しするのが慣例です
お墓を新しく建てる費用の全国平均は200万円で、その内訳は以下のようになります。
改葬の場合は、お寺を離れるときのお布施(離檀料)、墓石の撤去費、墓石運搬料がプラスされ200〜300万円が相場になります。
税金は一切かからず、使用権は子孫に継承することができます。
国税庁ホームページ↓
https://www.nta.go.jp/law/shitsugi/inshi/09/06.htm
墓地の価格は立地条件や運営団体によっても変わりますが、一区画あたりの相場は以下の通りです。
また、改葬などで墓地を返還した場合も、永代使用料は返還されません。
費用は10万円のところもあれば、50万円以上というところもあり寺院によって異なります。
管理費は滞納すると永代使用権が取り消される場合があるので、お墓を継ぐときには注意が必要です。
また最近では継承者が不要の「永代供養墓」の人気が高まっています。
初期費用のみで納骨後の管理費は不要というところが多く、生前購入の場合は入会金や月会費を設けるところもあります。
寺院墓地の改葬の場合は、檀家をやめお寺を離れる際にお布施をします(離檀料)。
あくまでも感謝の気持ちとしての「お布施」で金額は任意ですが、30〜50万円ほどが多いようです。
料金は石の種類と大きさ、デザインや加工の有無によって決まります。
寺院墓地や民営墓地では石材店を指定するところが多く、公営墓地は石材店やデザインの制限がありません。
墓地指定の石材店の場合、見積もりは墓地と墓石の一式料金になっていることがあります。
内訳に何が含まれているか、追加料金の必要はないかを確認しましょう。
また改葬の場合は、石材店の指定がある墓地や、宗派の違う寺院墓地では墓石がそのまま使えないところが多いです。
その場合は、閉眼供養をして墓石の撤去時に処分を依頼します。
費用は供養のお布施に5〜15万円、撤去費用は20〜40万円ほどです。
墓石をそのまま使う場合は運搬費用に5〜20万円ほど必要です。
これから長くお付き合いしていくので、墓地管理者と話しやすい雰囲気があるか、スタッフの対応や敷地の整備状況を確認しましょう。
また、高齢になると自分で車を運転しなくなります。
最寄り駅から墓地までは送迎バスがあるか、タクシーや徒歩でも行けるのかは大事なポイントです。
バリアフリー対応や駐車場の広さ、入口から水場、墓所までの距離と段差も見ておきましょう。
設備面では休憩所、法要施設やお参り道具の貸出があるかどうかもチェックポイントです。
寺院墓地の場合仏教徒であることが前提で、「宗派・宗旨不問」という墓地ではその宗派に改宗する必要があります。
民営墓地では、その運営団体の会員であることを条件にすることが多いです。
例えばNPO法人や医療福祉法人の場合は会員や施設利用者など、宗教法人であれば信徒であるなどです。
また、契約時は以下の点を確認しましょう。
利用規定に反したり、管理費の未払いが続くと永代使用権が取り消しになるので、しっかり確認しておきましょう。
改葬の場合、手続きや撤去には半年ほどかかるのでスケジュールに余裕をもっておきましょう。
2014年に新しく建てられたお墓では、6割もの人が洋型やデザイン墓を選んでいます。
洋型はモダンでより自分らしさを表現できることや、背が低いため地震にも強いということが人気の理由です。
デザイン墓は個性を出せる反面、他のお墓とのバランスや、子孫に継承する場合は配慮も必要です。
また墓地によっては和型に限るなど、デザインに指定があることがあります。
石を選ぶ際は石材店のカタログやサンプルだけでなく、実際の墓石を見ながらアドバイスを受けることをお勧めします。
実際に建てられた墓石を見て、年月が経過したときの様子を確認することが大切です。
石の種類はグレー系の花崗岩(御影石)が使われることが最も多く、洋型の場合は赤系のものもあります。
黒い墓石はよくないと言われることもありますが、仏教上はどの石色でも良いとされています。
地域に合った石を使うことが大切なので、実績のある石材店を選びましょう。
「南無阿弥陀仏」など仏教語句を刻むものは本尊墓と呼ばれ、家のお墓と違って姓の違う子どもも入ることができます。
仏教では家の概念がないため、こちらの本尊墓が正式とされています。
洋型やデザイン墓では、「ありがとう」などのメッセージや「和」など漢字一文字を刻むことが多いようです。
生前にお墓を建てる場合は、建立者名を朱色で掘ります。
閉眼供養のお布施は1〜10万円ほどですが、離檀料と合わせてお布施を渡すこともあります。
墓石の撤去は墓地指定の石材店がある場合はそこに依頼します。
撤去費用は墓地の広さにもよりますが5〜20万円ほどで、道幅が狭く重機が入れない場合は高くなります。
解体した墓石をそのまま使う場合は、運送業者も石材店から紹介してもらうとスムーズです。
墓石を使わない場合は、石材店に処分を依頼しましょう。
これを「開眼法要」と言ったり、別の宗派では「入魂式」と言ったりします。
改葬や手元に遺骨がある場合は「納骨法要」も併せて行い、納骨します。
一律に決まっていないものですが、年忌法要の額と同程度(3〜5万円)が目安のようです。
お布施のほかに御車代、御膳料(会食を共にしない場合)、卒塔婆料(卒塔婆を立てる宗派)などが必要な場合もあります。
御車代と御膳料はそれぞれ5千〜1万円が相場です。
それぞれを白い封筒に入れ、お布施が一番上になるよう重ねて渡します。
まずは資料を取り寄せるところからスタートして、イメージをふくらませてみましょう。
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新設の場合は墓地と墓石の両方を用意する必要がありますが、移設の場合は「元のお墓を撤去して墓石も新調する」ケースと、「墓石はそのまま使う」ケースが考えられます。
この記事では、新規でお墓が必要な人、移転させたい人それぞれに向けてお墓を建てる手順や注意点をわかりやすくまとめています。
- お墓が必要だけど何から始めたら良いかわからない
- 墓地はお寺が管理するところと市営と、どう選べばいいの?
- お墓を移す手続きってどうすればいいんだろう
こういった方にお役に立てるようまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。
※新規で建てる場合と改葬(引っ越し)の場合のどちらでも基本的な流れは同じですが、改葬の場合だけに必要な手順があります。詳細については「<お墓の引っ越し(改葬)の場合はクリック>」として別タブで内容を読めるようにしています。
あまり時間がない人や面倒なことは省いて業者に任せたい場合は
墓地選びやお墓を建てる工程は多岐にわたり時間も掛かるため、「面倒なことはできるだけ良心的な業者に任せてじっくり墓地を選びたい」という場合は下記から資料請求や一括見積もりをするのがおすすめです。
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お墓を建てる流れとスケジュール
新たにお墓を建てる場合は、まず墓地を探して契約したあとお墓のデザインを決めて施工、そのあと法要を行い納骨する。というのが一連の流れです。お墓を引っ越し(改葬と言います)する場合には、まず最初に墓地管理者に相談をするところから始めましょう。
新しい墓地や現在の墓地での手続きや、元の墓石を撤去するという作業が必要になります。
お墓が建つまでの期間は、新設の場合は約半年、移設の場合は余裕をもって1年ほど見ておくといいでしょう。
<お墓の引っ越し(改葬)の場合はクリック>
(上記の工程にプラスして約6か月ほど)
- 新しく契約したお墓から「受入証明書」「永代使用許可書」をもらう
- 現在のお墓から「埋葬証明書」をもらう
- 現在のお墓の市町村に、1.と2.の書類と「改葬許可申請書」を提出
- 市町村から「改葬許可証」をもらう
- 現在のお墓から遺骨を取り出し、墓地を更地に戻す
- 新しいお墓に4.の「改葬許可証」を提出し、納骨する
それでは、お墓を建てるまでの手順を5つのステップに分けて説明します。
1.墓地を探す:3種類の特徴と選び方
新設も改葬も、まず必要なのが墓地探しです。墓地には3種類あり、管理運営する団体によって以下のように分かれます。
- 寺院墓地:お寺が管理する
- 公営墓地:都道府県や市町村など、自治体が管理する
- 民営墓地:公益法人、宗教法人、NPO法人が管理する
それぞれ特徴は以下の通りです。
寺院墓地
寺院が運営する墓地で、お寺の一角が墓地になっている場合が多いです。寺院墓地の特徴は、お寺や住職との関係が近いことにあります。
墓地に入るには檀家になる必要があり、お務めとして仏教行事の参加や、お布施や寄進といったお付き合いが必要になります。
メリットとデメリット
メリットは、手厚い供養が受けられることとお寺との信頼関係ができることです。家族にかわってお墓の管理や供養をきちんとしてもらえ、節目の法要もそのお寺で行えます。
分からないことはすぐ相談できますし、菩提寺として長くお付き合いできる安心感があります。
デメリットは費用が高めなこと、檀家づとめの負担が生じることです。
寺院墓地はお寺の格によって永代使用料(土地代)も変わり、石材店の指定があることがほとんどです。
また檀家になるということは、その寺院を物心両面で支えていく義務が生じます。
行事への参加やお布施、お寺の修繕や運営にかかる費用の寄進(寄付)が必要になります。
現代のライフスタイルではこのような密接なかかわりが難しくなりつつあるため、定額制で檀家制度のない「永代供養墓」を選ぶ人も増えています。
寺院墓地はこんな人向け
寺院墓地は潰れる心配がなく、家族にかわって手厚く供養管理されるため、安心感を求める人向きと言えます。檀家としてのお務めが生じるため、お寺と家族ぐるみで長いお付き合いができることや、その土地に根付ける人にはおすすめです。
多くはその寺院の宗派に改宗する必要があるため、特定の宗教や宗派にこだわりがない人が向いています。
申し込みはここに注意
寺院墓地を探す場合には、菩提寺(代々位牌を納めているお寺)と同じ宗派・宗旨にするか、「宗派・宗旨不問」の墓地を探す必要があります。「宗派不問」の墓地は改宗することが前提で、戒名を新たにつける必要があったり、前の墓石が使えない場合がありますので注意しましょう。
他宗派のままで法要だけ他所のお坊さんに来てもらうのは実際には難しいので、改宗したくない場合は菩提寺から紹介してもらいましょう。
公営墓地
都道府県や市町村が運営する墓地で、国籍や宗教に関係なくお墓を建てることができます。墓石のデザインや宗教不問など自由度が高く、費用も安いことから非常に人気があります。
申し込みには居住年数などの条件があり、募集は年1回で抽選で決定します。
メリットとデメリット
一番のメリットは最も費用が安く、自由度が高いことです。墓地の永代使用料(土地代)も安く、石材店も自分で安いところを探せるのでコストを下げることができます。
デメリットは募集時期が年1回で抽選で、倍率が高いところでは20倍近くになるためなかなか入れないことです。
申込み条件は「市民であること」や、「現在遺骨があること」など自治体によって異なり、生前申込みができないこともあります。
公営墓地はこんな人向け
できるだけ費用を安く抑えたい人、既に遺骨が手元にある人や自由にお墓をデザインしたい人に向いています。無宗教、または特定の宗教があり仏教の墓地に入りたくない場合や、その土地に住民票がある外国籍の人にもおすすめです。
申し込みはここに注意
公営墓地は自治体によって立地も条件も異なるため、抽選の倍率にも大きく差があります。例えば、東京都立の霊園は募集に対して3〜22倍という激戦区です。
墓地によって募集時期もバラバラで、空きがなければ募集しないところも多いため、居住地域の役所に問い合わせたりホームページなどをチェックしましょう。
民営墓地
公営墓地に入れない人の受け皿として作られ、公益社団法人、NPO法人や宗教法人などが管理運営する墓地です。費用は公営墓地に比べて高いものの、最近では公園型やペットと入れる墓地などコンセプト型の墓地が登場しています。
宗教不問のところが多く、空きがあれば随時申し込みができ生前契約もできます。
メリットとデメリット
メリットは選択肢の広さにあります。立地や区画の広さなど、予算や都合に合わせて自由に選ぶことができます。
また送迎バスや休憩所など設備が充実しているところが多く、生前購入者の交流を積極的に行うところもあります。
デメリットは費用が高めなことと、運営元が破たんした場合は墓地がなくなる可能性があることです。
民営墓地はこんな人向け
明るく開放的なお墓がいい、夫婦だけ、個人だけのお墓を作りたいなど、従来のお墓以外の希望がある人に向いています。随時契約できるので、すぐにお墓が必要な人のほか一人暮らしで生前購入したい人にもおすすめです。
申し込みはここに注意
民営墓地は非常に数が多いため管理状態もさまざまで、運営元の見極めが大切です。2009年の読売新聞では「民間業者が墓地運営のために寺の名義を借り、倒産する」というトラブル事例が取り上げられました。
石材店と提携するところも多く、改葬の場合は墓石の持ち込みができないこともあります。
信頼できる管理者かどうか、実際に足を運びスタッフや利用者と話をしてみることをおすすめします。
<お墓の引っ越し(改葬)の場合はクリック>
改葬のスタートは相談から
お墓の引っ越しの場合は、まず「親族」と「現在の墓地管理者」に相談することが第一です。改葬は勝手に進めるとトラブルになる確率が高いので、必ず親族の同意を得てから墓地管理者に相談しましょう。
寺院墓地の場合は檀家をやめる際に高額な請求をされたり、住職が手続きに応じてくれないというトラブルが少なからず起きています。
お寺とのお付き合いは信頼関係の上に成り立っています。
これまでの感謝の気持ちを大切に改葬の必要性を伝え、いきなり決定事項だけを突きつけることのないよう気を付けましょう。
離檀料は元々仏教の教えにないもので定めないお寺も多いですが、これまでお世話になった気持ちをお布施という形でお渡しするのが慣例です
2.下見&見積もり:お墓の費用平均は200万円
墓地を選ぶためには予算を決めておく必要があります。お墓を新しく建てる費用の全国平均は200万円で、その内訳は以下のようになります。
- 墓地の永代使用料
- 年間管理費・護持会費
- 墓石代と施工費
改葬の場合は、お寺を離れるときのお布施(離檀料)、墓石の撤去費、墓石運搬料がプラスされ200〜300万円が相場になります。
1.墓地の永代使用料
墓地の永代使用権とは、「ずっとその場所を使える権利」のことです。税金は一切かからず、使用権は子孫に継承することができます。
国税庁ホームページ↓
https://www.nta.go.jp/law/shitsugi/inshi/09/06.htm
墓地の価格は立地条件や運営団体によっても変わりますが、一区画あたりの相場は以下の通りです。
- 地方:20〜40万円
- 都市:40〜60万円
- 東京都23区内:100万円〜
また、改葬などで墓地を返還した場合も、永代使用料は返還されません。
2.年間管理費・護持会費
墓地契約後は年間管理費(寺院墓地は護持会費といいます)が発生します。- 寺院墓地:1万〜数万円
- 公営墓地:千円〜数千円
- 民営墓地:1万〜2万円
費用は10万円のところもあれば、50万円以上というところもあり寺院によって異なります。
管理費は滞納すると永代使用権が取り消される場合があるので、お墓を継ぐときには注意が必要です。
また最近では継承者が不要の「永代供養墓」の人気が高まっています。
初期費用のみで納骨後の管理費は不要というところが多く、生前購入の場合は入会金や月会費を設けるところもあります。
寺院墓地の改葬の場合は、檀家をやめお寺を離れる際にお布施をします(離檀料)。
あくまでも感謝の気持ちとしての「お布施」で金額は任意ですが、30〜50万円ほどが多いようです。
3.墓石代と施工費
平成26年の「墓石代だけ」の全国平均は約164万円です。料金は石の種類と大きさ、デザインや加工の有無によって決まります。
寺院墓地や民営墓地では石材店を指定するところが多く、公営墓地は石材店やデザインの制限がありません。
墓地指定の石材店の場合、見積もりは墓地と墓石の一式料金になっていることがあります。
内訳に何が含まれているか、追加料金の必要はないかを確認しましょう。
また改葬の場合は、石材店の指定がある墓地や、宗派の違う寺院墓地では墓石がそのまま使えないところが多いです。
その場合は、閉眼供養をして墓石の撤去時に処分を依頼します。
費用は供養のお布施に5〜15万円、撤去費用は20〜40万円ほどです。
墓石をそのまま使う場合は運搬費用に5〜20万円ほど必要です。
予算の決め方
費用を大きく左右するのは墓地選びです。
もっとも安上がりなのは、「公営墓地+石材店指定なし」の組み合わせ。
寺院墓地を探す場合は、お寺によって金額など千差万別なので比較検討が必要です。
菩提寺(家族代々のお寺)の宗派と同じか、宗派不問のところから探しましょう。
改葬の場合は、墓石をそのまま使っても費用面ではそれほど差がないので新調もおすすめです。
もっとも安上がりなのは、「公営墓地+石材店指定なし」の組み合わせ。
寺院墓地を探す場合は、お寺によって金額など千差万別なので比較検討が必要です。
菩提寺(家族代々のお寺)の宗派と同じか、宗派不問のところから探しましょう。
改葬の場合は、墓石をそのまま使っても費用面ではそれほど差がないので新調もおすすめです。
下見のポイント
墓地の見学で大切なことは、「墓地の印象」と「足腰が悪くなってもお参りできるか」という点です。これから長くお付き合いしていくので、墓地管理者と話しやすい雰囲気があるか、スタッフの対応や敷地の整備状況を確認しましょう。
また、高齢になると自分で車を運転しなくなります。
最寄り駅から墓地までは送迎バスがあるか、タクシーや徒歩でも行けるのかは大事なポイントです。
バリアフリー対応や駐車場の広さ、入口から水場、墓所までの距離と段差も見ておきましょう。
設備面では休憩所、法要施設やお参り道具の貸出があるかどうかもチェックポイントです。
3.墓地申込み・改葬手続き:墓地ごとに使用条件が違う
申込み条件は墓地に応じて異なり、公営墓地の場合はその地区に住んでいることや、現在遺骨を持っていることを条件に定める自治体が多いです。寺院墓地の場合仏教徒であることが前提で、「宗派・宗旨不問」という墓地ではその宗派に改宗する必要があります。
民営墓地では、その運営団体の会員であることを条件にすることが多いです。
例えばNPO法人や医療福祉法人の場合は会員や施設利用者など、宗教法人であれば信徒であるなどです。
また、契約時は以下の点を確認しましょう。
- 石材店の指定や、墓のデザイン制限
- 管理費用と支払い方法
- 契約から墓石を建てるまでの期限
- 永代使用権の取消条件
利用規定に反したり、管理費の未払いが続くと永代使用権が取り消しになるので、しっかり確認しておきましょう。
<お墓の引っ越し(改葬)の場合はクリック>
改葬の場合
お墓を引越す場合は、新しい墓地を契約したら改葬の手続きに入ります。- 新しく契約したお墓から「受入証明書」「永代使用許可書」をもらう
- 現在のお墓から「埋葬証明書」をもらう (お墓の閉眼供養を行い、遺骨を取り出して墓石を撤去します。)
- 現在のお墓の市町村に、1.と2.の書類と「改葬許可申請書」を提出
- 市町村から「改葬許可証」をもらう
- 新しいお墓に4.の「改葬許可証」を提出する (お墓の開眼法要を行い、遺骨を納めます。)
改葬の場合、手続きや撤去には半年ほどかかるのでスケジュールに余裕をもっておきましょう。
4.墓のデザイン決定&施工:近年では洋型が中心
お墓のデザインは大きく分けて3種類で、伝統的な和型、横型で背の低い洋型、オリジナルのデザイン墓があります。2014年に新しく建てられたお墓では、6割もの人が洋型やデザイン墓を選んでいます。
洋型はモダンでより自分らしさを表現できることや、背が低いため地震にも強いということが人気の理由です。
デザイン墓は個性を出せる反面、他のお墓とのバランスや、子孫に継承する場合は配慮も必要です。
また墓地によっては和型に限るなど、デザインに指定があることがあります。
こんな人におすすめ
和型
- 子孫が継ぐ予定がある
- 家墓の安心感がほしい
- 寺院墓地を契約する
洋型
- 個人墓を作る
- 震災のリスクが心配
- 公営・民営墓地を契約する
デザイン墓
- 自分らしいお墓がいい
- 家族が入る予定はない
- 公営・民営墓地を契約する
石を選ぶ際は石材店のカタログやサンプルだけでなく、実際の墓石を見ながらアドバイスを受けることをお勧めします。
実際に建てられた墓石を見て、年月が経過したときの様子を確認することが大切です。
石の種類はグレー系の花崗岩(御影石)が使われることが最も多く、洋型の場合は赤系のものもあります。
黒い墓石はよくないと言われることもありますが、仏教上はどの石色でも良いとされています。
地域に合った石を使うことが大切なので、実績のある石材店を選びましょう。
お墓や墓誌の文字彫刻
墓石の正面に刻む文字は、家のお墓の場合は「〇〇家之墓」「〇〇家先祖代々」などが主流です。「南無阿弥陀仏」など仏教語句を刻むものは本尊墓と呼ばれ、家のお墓と違って姓の違う子どもも入ることができます。
仏教では家の概念がないため、こちらの本尊墓が正式とされています。
洋型やデザイン墓では、「ありがとう」などのメッセージや「和」など漢字一文字を刻むことが多いようです。
故人や建立者の名前
お墓に入っている人の名前は墓石の右側面、又は墓誌に刻みます。- 戒名(法名・法号)
- 俗名
- 没年月日、享年
生前にお墓を建てる場合は、建立者名を朱色で掘ります。
<お墓の引っ越し(改葬)の場合はクリック>
遺骨取出し&墓石撤去に必要な手順と費用
墓石の撤去は、僧侶を招いて墓石から魂を抜く「閉眼供養」から行います。閉眼供養のお布施は1〜10万円ほどですが、離檀料と合わせてお布施を渡すこともあります。
墓石の撤去は墓地指定の石材店がある場合はそこに依頼します。
撤去費用は墓地の広さにもよりますが5〜20万円ほどで、道幅が狭く重機が入れない場合は高くなります。
解体した墓石をそのまま使う場合は、運送業者も石材店から紹介してもらうとスムーズです。
墓石を使わない場合は、石材店に処分を依頼しましょう。
5.法要・納骨
お墓が完成したら僧侶を招いて法要を行います。これを「開眼法要」と言ったり、別の宗派では「入魂式」と言ったりします。
改葬や手元に遺骨がある場合は「納骨法要」も併せて行い、納骨します。
お布施の額
お布施とは「費用」ではなく、仏教の「行」の1つで気持ちをお金に表したものです。一律に決まっていないものですが、年忌法要の額と同程度(3〜5万円)が目安のようです。
お布施のほかに御車代、御膳料(会食を共にしない場合)、卒塔婆料(卒塔婆を立てる宗派)などが必要な場合もあります。
御車代と御膳料はそれぞれ5千〜1万円が相場です。
それぞれを白い封筒に入れ、お布施が一番上になるよう重ねて渡します。
お墓の選び方まとめ
これまでの墓地とお墓の選び方をまとめると次のようになります。新しくお墓を建てたい
- 今すぐ必要で子孫も入る→寺院墓地・民営墓地
- 急がないが安くしたい→公営墓地
- 自分のために準備したい→民営墓地
- あまり檀家付合いはしたくない→民営墓地
- 現代風のお墓にしたい→民営墓地
家のお墓を近くに移したい
- なるべく近所で安くしたい→公営墓地
- なるべく供養を任せたい→寺院墓地
- 現代風のお墓にしたい→民営墓地
まずは資料を取り寄せるところからスタートして、イメージをふくらませてみましょう。
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